Title: APB__Shimano Dura-Ace 7800 & カーボンホイール (VQ Green)

車種:Alex Moulton_APB

Date:2005年5月

  1. 箇条書き項目 No.010

■ Owner's Voice ■

●カスタムを依頼されたきっかけは?

_今回のカスタムは所有しているAPBランドローバーを、鈴鹿エンデューロレースに参加したのをきっかけに、ドロップハンドル&カーボンホイールに変更したくなり依頼。いろいろ検討していくうちに、APBランドローバーを希望のカスタムに変更するには限界があると感じたので、パーツを移設し、二台目を組むことに。でも最後には、ほとんど新しいパーツに変更され?!後にAPBランドローバーはママチャリ仕様の奥さんのお気に入りに変身。


●この色を選んだ決め手は?

_初めからフレームのオールペイントは考えていて、当初落ち着いたブルー系で進めていたのがしっくりこなくて、最後はカーグラフィックに掲載されていたロータスエリーゼ(グリーンベースに黄色のデカール)のやんちゃな組合せが目に留まって、最初のイメージとは真逆の色でオーダー。色見本には、グリーンのミニカーを使いました。それと同時にコンセプトも決まり、個性的で誰もが考えつかないインパクトのある(モールトニアがしかめっ面をするであろう)カスタムをコンセプトにスタート!!


●この自転車の一番のお気に入りは?

_お手製のエンブレムかな。

アルミ板の0.7mmを金ノコで切り、角をヤスリで滑らかに、木槌でパイプに打ち付けきれいなアールを作ってと、仕上がりにも満足しているけど、エンブレムが出来上がるまでのプロセスも楽しめた。


●カスタムとは?

_究極の楽しいプロセスかな。

スタッフとのイキのあったプランや行き詰まったときに思いもよらないプランに出会ったり、発見したりなど、いつも楽しい雰囲気で過ごせた。完成が近づくにつれ、嬉しいような寂しいような、あの「ウルルン滞在記」の別れのシーンのような?!心境になったほど。


●普段の使い方や、この自転車に乗ってから変化したことなど。

_自分のモールトンが組み上がったことも嬉しいが、意外にもプレゼントしたモールトンを奥さんがものすごく気に入ってくれたこと。納車当日も近くの嵐山まで二人で試乗しに行き、イタ飯を食べて楽しく過ごした。夫婦円満に一役かってくれたようです。Mokuさん感謝!!


●その他なんでも。

_スローライフを始めようかと...。

二台のモールトンを車に積んで、夫婦でしまなみ街道や四万十川など、仲良く走るなんてステキだと思いませんか。

今回のMoku《改》No.010は、

2005年春に発売されたネコパブリッシング発行の

「折りたたみ&小径自転車2005」p.110に掲載された

カスタマイズをご紹介します。

フレームカラーを“フェラーリ356”のグリーンに

オイルペイントされ、

とても個性的なバイクに組み上げられました。

パーツ本来の使いやすさ性能を考慮しつつ、

見た目も重要と考えるオーナは、パーツ単体ではなく、

常に全体のイメージを考えながら進めていらっしゃいました。

そのため難しい組合せのパーツでも、

すっきりとスマートに仕上がっています。

今回はまさにそんなお手本のようなモデルです。

  1. 1.カーボンホイールを履く前提でフレームカラーをオーダー。グリーンとイエローの組合せがカッコイイ、ロータスエリーゼをイメージして、オレンジのラインが入ったレーシングタイヤをセレクト。ホイールには、オーナーお手製のワンポイントロゴが。

  2. 2.グリーンのフレームに、オレンジのタイヤ、それ以外にもう一色加えたいと悩みに悩んで、ブラック&レッドのチェーンリングをフレームに合わせたところ「レーシング!カッコイイ!」と盛り上がり決定。主張しすぎないインナーギアにレッドを入れたところがポイント。

  1. 3.ポイントカラーが決まれば、ヘッドセットにも[Chris King]のRedをチョイス。ありそうでない個性的な組合せは所有する楽しさも人一倍。このような組合せでも、全体がすっきりまとまっているのは、パーツがセンス良くセレクトされているから。

  2. 4.差し色のオレンジと同系色のイエローのロゴがスポーティーな[Mavic]キャリパーブレーキ。構造が独特で Shiamno製のスプリング方式とは異なり、板バネを採用し、軽いタッチが特徴。

  1. 5.シートポストは、英国製[USE]のカーボンエアロモデルをセレクト。インパクトのあるスリムなデザイン。サドルは[Selle ITALIA]本革製をチョイス。個性的な2色使いのデザインがこのマシンにベストマッチ。スポーティなパーツをセレクトされている中、革をチョイスした粋なコーディネイト。

  2. 6.ハンドルステムは[Alex Moulton]純正ウィッシュボーンを採用。ポジションの変更ができ、ドロップハンドル初心者でも扱いやすい万能ステム。ハンドルは[Easton]のカーボン製をチョイス。こちらはデカールで一目惚れされたパーツ。

  1. 7.APB純正のヘッドバッチを外して、取り付けたミニクーパーのエンブレムステッカー。オーナーご自身でアルミ板にステッカーを貼り、製作・取付された情熱のこもった作品。このエンブレムはミニの中でもとてもめずらしいバージョン。

  2. 8.スピードメーターは、[Shimano]フライトデッキ。走行中のギアポジションがモニターで確認でき、ペダルの回転数までも計測できる優れもの。スピードメーターは、ツーリングをより楽しませてくれるパーツのひとつです。

● MokuのこだわりTune-Up ●

  1. 1.特殊なパイプ径のAPBシートチューブを、サイズダウンする[Mokuオリジナル]シートポストシムを製作。シートポストの種類が豊富な27.2mm径で設計。仕上がったばかりのシートポストシムにレッドアルマイト加工を施して、全体をバランス良くコーディネイト。

  2. 2.ドロップハンドル専用のブレーキを装着する際、純正の状態では台座が短く取付けできないため、[Mokuオリジナル]キャリパーブレーキ取付アダプターを製作。基本的にシルバーですが、今回は全体のフォルムを崩さないようにブラックアルマイトを施しました。

  1. 3.リアブレーキもドロップハンドル専用ブレーキを装着する際、取付台座の位置が合わないため、元のブリッジを取り除き、移設。よりスマートなフレームに仕上げるための作業です。この後、フレーム剥離&塗装に取りかかります。

  2. 4.モールトンフレームは、リア変速機とリアギアの間隔が広く、そのままではスムーズに変速ができないため、リアエンドに[Mokuオリジナル]スペーサーを取付け、問題解消。このスペーサーも何種類もサイズを揃え、それぞれのフレームに合わせてセッティングし、取付けます。

  1. 5.フロントに62T前後の大きなチェーンリングを取り付ける場合は[Mokuオリジナル]FDスペーサーを装着。変速機をそのままフレームに装着すると角度が合わず、チェーンと干渉し、スムーズに変速できないため、それぞれのフレームに合わせたスペーサーを製作し、より良いセッティングをします。

  2. 6.リアフレームとメインフレームをつなげるピボットボルトを錆びやすいスチール製からステンレス製に変更しました。

よりクオリティの高い自転車を組み上げるために、Mokuオリジナルパーツなどを製作・使用し、このような作業を行っています。

今回ご紹介させていただいた亀岡市在住のご夫妻。半年以上待ち続けた愛車と、納車後に店先で。今までと違ったモールトンライフを満喫中のお二人です。奥様の事例は後日ご紹介します。

拡大画像: MokuTuneBicycles TSR&APB_No.028AM_TSR.html
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