Title: Moku 鈴鹿 Special for BD-1 20inch__ジョン・クーパー・ワークス仕様 (Mercury Gray)
車種:BD-1
Date:2006年10月
No.018
今回のMoku《改》は、
2006年10月22日に開催される「鈴鹿8時間エンデューロ大会」に向けてカスタマイズした
"鈴鹿スペシャル"をご紹介します。
まず、なぜBD-1モノコックフレームを"鈴鹿スペシャル"として選択したのかというと、
その1:新型モノコックフレームは剛性が高く、小径車全般の中でも極めて低重心である。
その2:低重心 = 走行安定性が増す = スピードが出しやすい。
その3:ホイールを18inchから20inchにすることで、ハンドリングが安定し、巡航速度が上がる。
という結果からこのモデルをカスタマイズすることに決定。
そしてカスタマイズのイメージは、
ガンメタリックのボディーカラーに、赤のアクセントパーツが光る
[BMW MINI COOPER S WITH JCW GP KIT(ジョン・クーパー・ワークスモデル)]を参考にして、
BD-1のボディーカラーにはマーキュリーグレーを、リムやブレーキには赤のアクセントを入れました。
今までにない新しい楽しみ方がたくさん詰まった
走りも見た目もレーシングなBD-1のカスタマイズ事例です。
●ホイールを18inchから20inchに。走行性が格段にアップ。
BD-1は、18inchホイール専用にカンチ台座(ブレーキ取り付け台座)が溶接されているため、インチアップは難しいとされていましたが、パッドの稼働範囲が広いブレーキに交換し、20inch化に成功。さらにリムをメタリックレッドに塗装。
●モノコックの流線的なデザインに合わせて、レーシーなドロップハンドル仕様に。
フラットバー専用に設計されているBD-1を、ドロップハンドル仕様に変更。ブレーキの引きしろを変えるためのパーツを装着すれば、Vブレーキでもコントロール性の高い調整が可能。
●イタリアのコンポーネントメーカー[ Campagnolo ]を装着。
通常カンパニョーロのコンポーネントは、ロードフレーム専用に設計されているため、MTBフレームを採用しているBD-1には装着が困難とされていましたが、ワンオフで一部パーツを製作し、カスタマイズが可能に。
1.BMW MINIジョン・クーパー・ワークスモデルをイメージして、 [Alex Moulton]20インチオフセットリムをメタリックの入った赤に塗装。今までにない新しいカスタマイズ。
2.特殊な折りたたみ機構をしているBD-1は、フレームワークも独特で、ドロップハンドルにカスタマイズすると、ポジション設定が難しくなる為、ヤグラが逆さまになった独特の形状をしているBD-1専用シートポストを装着。
5.メインコンポーネントは、[Campagnolo] Chorusをセレクト。画像は、高級感溢れるカーボンモノコックのクランクセット。
6.Campagnolo は、デュアルコントロールレバーにもカーボン素材を使用。レーシーなカーボン素材がモノコックフレームに冴えます。ハンドルは、25.4mmのクランプ径を採用した[Mokuオリジナル]ドロップハンドル。
3.洗練されたイメージを持たせるために、シートポストをチタンカラーに特殊処理を施しました。手前が加工後、奥が加工前の純正シートポスト。
4.ハンドルポストにも、チタンカラーに特殊処理を施しました。奥が加工後、手前が加工前の純正ハンドルポスト。ポイントの赤を引き立たせるために、その他パーツは主張せずにすっきりコーディネート。
7.フロントライトに、対向車が『クルマか?バイクか?』と思うほど明るい[TOPEAK]ムーンシャインHID(充電式フロントライト)を装着。バッテリーも小型で、見た目も美しい、Mokuで密かに人気のライトです。
8.HIDのライト本体。アルミにクロームメッキを施した本体は高級感があり、とてもスマートなデザイン。
9.HIDのバッテリーは、かなりコンパクト。ライト本体同様、シンプルでスマートなデザインも特徴。
10.ペダルは、ワンタッチで脱着可能な[MKS]MM-Cube Ezyビンディングペダルを。街乗りはフラットペダル、ロングツーリングやレースなどには、ビンディングペダルで。一度装着すれば、工具を使わずに数種類のペダル交換が出来るためとても便利。
11.MTBのBD-1と、ロード専用コンポーネントの Campagnolo では、フレームのエンド幅が異なるため、リアハブ装着が困難でしたが、エンド幅を調節するアダプターをワンオフで製作し可能に。前後ハブに[Campagnolo]最上級グレードRecordを。画像はハブアダプターを装着した状態。
12.新たに製作したBD-1専用ハブアダプター(画像左)と、 Campagnolo 純正のハブアダプター(画像右)。純正アダプターのギザ山は、ローレット加工(型押し)で作られていますが、新たなステンレス製アダプターは、フライス加工(切削)でひとつひとつギザ山を削って製作。
15.ブレーキの引きしろを調節する“トラベルエージェント”を取り付ける場合、PAUL純正インナーリードのスペーサーでは内径が大きすぎるため(画像右)、ガタが発生します。正確なセッティングをするために、トラベルエージェントの差込口に合わせて、内径の小さいスペーサーを新たに製作(画像左)。
16.フラットハンドルの場合に使用するPAUL純正インナーリードのスペーサー(画像右)。ドロップハンドルの場合に使用する、トラベルエージェント専用のスペーサー(画像左)。違いがはっきりとわかります。
13.製作したハブアダプターの側面(画像上)、ハブアダプターの内部(画像下)。ボルト内の六角穴は、レーザー加工。
14.BMW MINIジョン・クーパー・ワークスモデルをイメージして、アメリカ製[PAUL]Moto BMX Vブレーキにも、RED(限定カラー)をチョイス。パッドの稼働範囲が広いこのブレーキは、20inch化するのに必要不可欠なブレーキ。
17.PAUL純正ブレーキの一部(画像下)。トラベルエージェントをブレーキの一部に装着した状態(画像上)。
18.フロントのトラベルエージェントは、リアと異なるものを装着。一般的なフォークに取り付けられるように設計されているため、角パイプ状のBD-1フロントフォークに合わせて削り、面を出します。更にフレームと同色に塗装し、完成度を高めました。
■SPEC■
●メインコンポーネント:Campagnolo Chorus 10speed
●ブレーキ:PAUL MOTO BMX Vブレーキ
●ホイール:Alex Moulton オフセットリム 20inch 28H
●タイヤ:SCHWALBE ステルビオ 20×1-1/8
●ハンドル:Mokuオリジナル 25.4mm ドロップハンドル
●バーテープ:本革製
●ライト:TOPEAK ムーンシャイン HID
■ Mokuのこだわりのチューンナップ ■
撮影協力:ブリティッシュ ミニ ボックス(京都)